Story|なぜ、coco-lassicをやるのか
代表の想い
私は小学生のとき、再生不良性貧血という血液の病気でで長期入院をしていました。
外に出ることもできず、周りは白血病・悪性リンパ腫といった病気の子供達・・・
日常から切り離された環境の中で、
自分にできることは限られていました。
その中で、時間を埋めてくれたのが、病院の図書室にあった本ででした。
自己啓発、中国思想、仏教思想。
「なぜ生きるのか」という問いに触れるような本を、何度も繰り返し読みました。
当時は、すべてを理解できていたわけではありません。
それでも、そのときに触れた言葉や考え方は、消えることなく自分の中に残り続け、
時間をかけて、私の思考の土台になっていきました。
本は、すぐに答えをくれるものではありません。
けれど、考え続けるための材料を与えてくれるものです。
そしてそれは、環境が制限されている中でも、人の内側を広げてくれるものでした。
社会に出てからは、マーケティングやディレクション、事業設計といった領域で、
「仕事をつくる側」に立ってきました。
多くの現場を見てきた中で感じているのは、
スキルや情報が不足しているのではなく、
“考え方が整理されていない”ことによって機会を逃している人が多いということです。
そして今、AIの時代になりました。
情報を集めることも、文章をつくることも、
以前よりはるかに簡単にできるようになっています。
けれどその一方で、
「何を信じるか」
「どう考えるか」
「自分は何を選ぶのか」
という問いは、むしろ重くなっています。
AIは「一般論としての答え」を出すことはできても、
問いを持つことや、意味を自分の中で咀嚼することはできません。
デジタルの情報は流れていきます。
一方で、紙の本はその場に残り、何度も開かれ、
読むたびに解釈が変わります。
一度読んで終わるのではなく、
人生のどこかのタイミングで、もう一度開かれる。
そうやって、人の中に残り続ける媒体です。
私は、入院していたあの時間の中で、本に支えられました。
だからこそ、
一時的に消費される情報ではなく、
人の中に残り、思考をつくる本を届けたい。
私はこれまで、
マーケティングやディレクションを通じて、
「どうすれば人に伝わるのか」
「どうすれば行動につながるのか」を考え続けてきました。
だからこそ今は、“売るためだけの情報”ではなく、
人の思考の土台になるような言葉を、
きちんと届ける側になりたいと思っています。
AIの時代だからこそ、 「考えるための本」を、紙で残していく。
それが、紙の出版にこだわる理由であり、
coco-lassicを自分がやる理由です。
coco-lassicは、考える力を育てる出版社です。
